【取り組み報告】GPSブロードキャスタによる可変施肥

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目的

スマート農業を活用した化学肥料低減を狙う取り組みとして、「ザルビオ」と「GPSナビキャスタ」を使用した可変施肥に取り組む。

使用する機械

・GPSナビキャスタ MGC603WN(IHIアグリテック)

今回は秋まき小麦の元肥散布の一部の圃場について取り上げます。

下の写真はザルビオを活用して、過去のデータと衛星写真を基に作成された仮想の地力マップから可変施肥データを作成したものです。今回の設定では薄い紫色のゾーン(低地力)ほど多めに施肥する設定にしています。初期条件として、麦用の一発肥料32-5-5を反当り40kg施肥します。

散布後の結論として今回の散布に関する、化学肥料の低減量は誤差の範囲の低減といえる。最初の設定する反当施肥量を低くすることで、全体の総量を減らすことが可能であるが、そうでない場合は意図しない低減はないといえる。

感想としては、可変施肥の目的は肥料の投下量の低減よりは反当収量の増加のために重きを置く方が良いと感じた。収量の低くなりやすい低地力ゾーンの収量を底上げすることで、圃場全体の収量を均一に近づけつつ、作物の倒伏しない限界値を攻めるような施肥設計を年度を超えながら探っていく必要がある。その中で化学肥料の低減に取り組むには、鶏糞ペレットなどを施用しながら圃場の窒素量のコントロールに今後は取り組んでいきたい。